古家付き土地は「更地渡し」で売るべき?メリット・デメリットを比較

古家付き土地は「更地渡し」で売るべき?メリット・デメリットを比較


家を売却する際、建物の老朽化に伴い、古家のまま売却すべきか、解体して更地にするかでお悩みの方も多いのではないでしょうか。

買主様から「更地渡し」を求められ、解体費用の負担や、固定資産税・都市計画税の増加リスクに不安を感じている方も多いかと存じます。

本記事では、不動産売却のプロの視点から、固定資産税等の仕組みや解体費用の相場、引渡しまでのスケジュールを整理し、「古家付き」と「更地渡し」の比較ポイントをわかりやすく解説いたします。

【税金】建物を壊して更地にすると税金が上がる?


住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」という軽減措置があり、土地分の固定資産税と都市計画税の負担が軽くなっています。

具体的には、以下の割合で計算のベース(課税標準額)が軽減されます。

  • ■ 小規模住宅用地(200㎡以下の部分): 固定資産税は1/6、都市計画税は1/3に軽減
  • ■ 一般住宅用地(200㎡を超える部分): 固定資産税は1/3、都市計画税は2/3に軽減

しかし、建物を解体して更地にしてしまうと、この特例が外れてしまいます。その結果、固定資産税が最大約6倍、都市計画税も最大約3倍になるリスクがあるのです。


※都市計画税は、主に市街化区域内の不動産にのみかかる税金です。

項目古家あり(特例あり)更地(特例なし)
固定資産税評価額の1/6(200㎡以内)
※200㎡を超えた部分からは1/3
評価額そのまま
都市計画税評価額の1/3(200㎡以内)
※200㎡を超えた部分からは2/3
評価額そのまま

実務上の注意ポイント:1月1日が基準日

固定資産税は「毎年1月1日時点の状況」で決まります。もし年末に解体工事を終わらせてしまい、翌年の1月1日時点で更地になっていると、その年から高い税金を払うことになります。解体するタイミングは、売却時期と合わせて慎重に判断する必要があります。

現状だといくらで売却できる?

【解体費用の相場】家を壊すのにいくらかかる?追加費用にも要注意!


建物を更地にして売却する場合、どうしても気になるのが「解体費用」です。

費用は建物の構造によって大きく変わります。以下の表で、主要な構造ごとの相場と、一般的な30坪の家を解体した場合の目安を確認しましょう。


▼ 構造別の解体費用相場

構造坪単価の目安30坪の総額目安
木造 3万~6万円 90万~180万円
鉄骨造 5万~8万円 150万~240万円
RC造 6万~10万円 180万~300万円

※RC造=鉄筋コンクリート造


上記はあくまで基本的な解体費用です。実際の見積もりでは、以下のような「追加費用」が発生するケースが多いため、予算には余裕を持たせておくことが大切です。


▼ 残置物の処分費 

家具や家電、日用品などが残っていると処分代がかかります。


▼ 付帯物の撤去費 

ブロック塀、カーポート、庭石、樹木の伐採など。


▼ アスベストの除去費 

古い建物の場合、アスベストが使用されていることがあります。特別な処理が必要になり、数十万円〜数百万円規模の追加費用がかかることもあります。


▼ 重機回送費・手壊し費用 

前の道が狭く重機が入らない場合、手作業による解体(手壊し)となり、費用が割高になります。

「更地渡し」だと売却利益はある?

【スケジュール】解体から引渡しまでの流れと期間の目安


解体して更地として引き渡す場合、「契約したらすぐに引渡し」というわけにはいきません。「解体業者のスケジュールが空いていない」「天候の影響で思うように工事が進まない」というトラブルを防ぐため、全体で1〜2か月程度を見ておきましょう。


▼ 解体スケジュールの目安

工程 期間の目安
解体工事自体 約1週間~1か月
全体の準備期間 約1~2か月
滅失登記の申請 工事完了後、1か月以内

スケジュールに関する重要ポイント


▼ 全体の期間について 

解体工事そのものは木造なら1週間〜10日程度で終わることも多いですが、業者の選定・相見積もり、自治体への届出(着工7日前まで)、近隣への挨拶、完了後の整地・清掃などを含めると、全体で1〜2か月はかかります。


▼ 建物滅失登記(めっしつとうき)の義務 

解体後は法務局へ「建物がなくなった」という登記をする義務があります。

登記を忘れると10万円以下の過料が科されるリスクや、土地の売却・建て替えができなくなるトラブルに発展します。土地家屋調査士に依頼する場合、5万円前後の費用がかかります。

「古家付きのまま」と「更地渡し」を比較


古い建物がある土地をそのまま売るか、解体して更地にするかは、売主様にとって最大の判断ポイントです。スマホでも比較しやすいよう、それぞれの特徴をシンプルにまとめました。


▼ メリット・デメリット比較表

比較ポイント 古家付きのまま売却 更地にして売却
税金の負担 安い(特例あり) 高い(特例なし)
解体費用 不要(買主が負担) 必要(売主が負担)
売却スピード 買い手を選ぶ傾向あり 早く売れやすい

上記の表をもとに、それぞれの詳しい特徴と「どんな人に向いているか」を解説します。

① 古家付き土地のまま売る場合

最大のメリットは、売主様が解体費用(数十万〜数百万円)を現金で用意しなくて済むことです。

また、売却活動中も固定資産税の軽減特例が続くため、金銭的な焦りを感じることなく買主を探せます。


ただし、建物が残っている状態だと、買主様が新築後の配置をイメージしづらいことに加え、「土地の購入代金」とは別に「解体費用」も負担しなければならないため、総予算のハードルが上がり、更地に比べると売却に少し時間がかかるケースもあります。

② 更地渡し(解体して売却)の場合

最大のメリットは、圧倒的に売却スピードが早くなりやすい点です。

土地の境界や広さがひと目でわかり、買主は購入後すぐに新築工事に取り掛かれるため、古家付きの場合よりも買い手が見つかりやすい傾向にあります。


ただし、売主様が先行して解体費用を支払う必要があり、手取り額が減ってしまう点には注意が必要です。

また、売却が長引いて年をまたいでしまうと、固定資産税が上がるリスクがあります。

まとめ

古家付き土地を「更地渡し」とするか、「古家付きのまま」売却するかは、それぞれに税金や費用、売れやすさなどの異なる特徴があります。

「自分は解体費用を払ってでも高く早く売るべき?」 「解体費用を差し引いた、正確な手取り額を知りたい」

このように悩まれた際は、ぜひお気軽に私たちへご相談ください。 対象となる不動産の立地や建物の状態、地域のニーズなどを総合的に査定し、売主様のご希望(手元に現金を残したい、早く手放したい等)に寄り添った最適な売却プランをご提案いたします。

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西田直矢

部署:不動産営業課

西紫原小学校卒⇒西紫原中学校卒⇒鹿児島商業高卒
⇒鹿児島国際大学経済学部経済学課卒
主に新築戸建て・中古住宅の売買を行なっております。
不動産を検討されている方のほとんどの方は期待と不安を持って物件を探されます。
そんなお客様に寄り添い、同じ目線に立った接客をさせていただきます。

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